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兼井物産様
Case study

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プロフィール

兼井物産様

兼井物産株式会社は、長崎市に拠点を設けており、760トン、349トンの2隻の船(源福丸)を運用して海外旋網漁を手掛ける。遠洋から質の高い魚を獲得してくることで、日本の食文化を支えている。

以前の課題

網に魚がかからない“皆無”の発生が
漁のコストを押し上げる要因に

兼井物産はミクロネシア連邦やパプアニューギニアをはじめ、南太平洋一帯を漁場として旋網漁を行っています。日本から出港した船は30~40日程度かけて、平均30回程度投網を行い、遠洋で獲れた魚を冷凍保存して帰港します。しかしその期間中に何度か、網を揚げても収穫のない“皆無”が発生していました。
“皆無”が続けば目標の漁獲量達成が遅れるため船が現場に留まる日数が増え、漁のコストが増加することになります。4・5隻の船で船団を組んで行う国内旋網漁に比べ、1隻で行う海外旋網漁は魚を囲い込むためにより高い技術が必要とされますが、その技術をいかに高め、漁の効率を改善できるかが課題となっていました。

日東製網のご提案

海中での網の動きを徹底分析し、
理想的な状態をいつも再現できるように

日東製網はお客様のこの課題に対し、徹底した漁の分析をご提案しました。通常、海中で網がどのように沈み、どのような形状になっているかは船上からはわかりません。そこで漁網に水深計や動きをつかむ測定機をつけてデータを取り、GPS経由で取得。この現場データとその漁における漁獲量を照らし合わせることで、網が海中でどのような動きをしているときにより漁獲量が多くなるのかを突き止めていきました。
また理論上の最適解が必ずしも最善となるわけではないため、仮説に基づいてベストと考えられる網を製造した後も継続してデータを確認しながら、さらなる結果の向上を目指して漁具の調整を重ねてきました。

お客様の現状

4年半におよぶ継続的な改善により
漁獲量と操業効率が向上

試行錯誤は網のオーバーホールなどのタイミングに合わせて、1年半ごとに行っており、現在までに3回実施されました。兼井物産の漁労長によれば回数を重ねるごとに“皆無”が減り、漁獲量の改善と操業効率の向上が達成できているそうです。その試行錯誤は現在も続けられており、フロートを取り付ける場所や個数を変化させることで、どのように改善するかを見極める取り組みが続けられています。
部長代理である松﨑様は「日東製網は現場に何度も足を運んで改善に務めてくれる心強いパートナー」と語ります。今後は大型船2隻体制で操業拡大を図る予定のため、これまで以上の提案と協力をお願いしたいとお話しくださいました。

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